なんとはなしに普段使っている言葉で、「らちがあかない」って私はたまに使うのですが。
先日、運転しながらぼんやり考え事していて、どうにも解決しないなー、らちがあかないわ、と思ったんです。
ん?待てよ。そもそもラチってなんだ?長い間、よく知らないのに慣用句として使ってたわ!
このような、ふと疑問に思ったけど調べずに放置している言葉って結構たくさんありますよね。
どうにも解決しない、みたいな意味で使っていました。
ラチって拉致じゃないのはわかってましたが、物なのか事象なのか知りませんでした。
調べてみました。
意味は、①物事の決着がつかないこと ②事態が進展しないこと
由来は、埒(らち)とは囲いまたは馬場のまわりの柵の意味があることから、加茂の競べ馬へ見物にきた客が、柵が開くのを待ちわびて言ったことからきたといわれる。
また、物事が順調に運ぶという意味で、春日大社の神輿の柵が開くと人々が近づけるということから「埒が明く」といわれ、そこからの否定表現として使われたといわれる。
つまり「埒」とは現代でいうところの競馬のゲート、だったんですね。
①物事の決着がつかないこと、というのはなるほど競馬のゲートがあかないと決着がつきませんものね。
②事態が進展しないこと=春日大社の「埒が明く」(物事が順調に運ぶこと)の否定表現
フリー画像が見つからなかったので興味のある方は「おん祭 金春の埒明け」で検索してみてください。思ってたより枝って感じでした。
他にも「埒」を使った慣用句がありますね。辞書によると
埒もない=意味:筋道が立ってなく、まとまりがない。くだらない。
不埒=①道理にはずれていて、けしからぬこと。不届き。「不埒なやつ」
②要領を得ないこと。埒があかないこと。
だそうで、埒=柵、柵は区切るものなので、物事の区切りに「埒」を使うようになったようです。
日本語しか使えなくて日本語に関しては相当詳しいと自負しておりましたが、まだまだ知らないことがたくさんありますね。日本語は奥が深いです。